Davinch Resolve18 Fusion/被写体ムービー(グリーンバック)と背景ムービーの合成/MagicMask

Davinch Resolve18 Fusionでのグリーンバックを使用したクロマキー合成は、こちらの記事でデルタキーヤーを使用した方法を解説しておりますが、今回はグリーンバックとか関係なく被写体を切り抜く新機能「MagicMask(マジックマスク)」を使用しており。デルタキーヤーを使用したい場合は上記記事を参考にしてください。

概要

今回は以下のように、Davinch Resolve18 Fusionを使用した被写体(犬)ムービー(グリーンバック)と背景ムービーの合成についての備忘録です。

被写体(犬)を切り抜く

編集エディタで準備

編集エディタで、被写体(犬)ムービーを上、背景ムービーを下のトラックに配置し、2つのムービーを選択し右クリック > 新規Fusionクリップを選択。Fusionクリップを生成するとクリップが1つに統合されます。これを選択した状態でFusionエディタへ。

Fusionエディタ

以下のようなノードになっています。ここではノード名称を「dog」と「machi」としています。

MagicMask(マジックマスク)で犬を切り抜く

「dogノード」を選択した状態で「Shift」+「スペース」(ツール検索UI)から「magic mask」を検索 > 選択。

インスペクタ画面 > ストロークモードを「追加」。タイムラインを一番最初にし、被写体を線でゆるくナゾると被写体を切り抜いてくれます。 などで再生し、コマぶんを自動で切り抜きます。また、モードを「画質優先」にすると重くなるぶん、綺麗に切り抜けます。

背景の手振れ補正

今回はあえて、背景を手持ち撮影して手振れしている設定とします。なので、このままでは不自然になってしまうのでトラッカーを使って手振れを解析・補正していきます。

トラッカー

「machiノード」を選択した状態でトラッカー(tr)を追加。背景ムービーの中で手振れがわかりやすい箇所、とくにコントラスト(明暗)の高い箇所を指定

必用であれば「トラッカーリスト」にポイントを3つくらい追加して、同様にポイントを指定。こちらも  再生し、コマぶんをトラッキングします。

処理 マッチムーブ
マージ 後景のみ

「処理」タブ の項目を上記のようにすると手振れ補正された状態が反映され、ズレたぶんが黒い余白が出てきてしまうので、「トラッカー」の後に「トランスフォーム」ツールを追加し、余白が隠れるようにズームします。

被写体と背景を合成

この段階で被写体と背景が合成されます。

もともと付いていた手振れの動きを、最後に付ける

TransformにTrackerの解析データを接続(Unsteady Position)

ここまでで、静止したムービーが完成していると思います。 ここではさらに、もともと背景に付いていた手振れの動きを追加することで、手持ち撮影したような自然な動画になります。(手持ち風にしたくない場合は、この工程はスルーしてください)

「dog」と「machi」が交差した「Merge1(マージツール)」の後に、「トランスフォーム」ツールを追加し、追加した「Transform1」ノードを選択した状態で右クリック >

「Transform1:センター」 > 接続 > 「Tracker1」 > 「Tracker1:Unsteady Position」
上記の項目を選択すると、背景ムービーに付いていた手振れの動き(Tracker1)が、今回の動画の最後に付きました。今回の備忘録は以上です。
ご依頼・お問い合わせ